Atelier Koti 〜音楽とデザインの記録〜

音楽制作 / デジタルアート / 星読み×IT 🎨「音(音楽)」「光(デザイン)」「風(anemoi)」が集まるアトリエ🌿

【ネタバレ注意】【Suno AI作曲】作詞とプロンプト 〜『anemoi』総羽愛乃 インスパイア楽曲制作の裏側〜

「夢のテイクオフ(初夏の風Ver.)」サムネイル画像(Adobe Fireflyで作成)

🟢 はじめに

⚠️ 【ネタバレ注意】
この記事は『anemoi』愛乃ルート重大なネタバレ(物語の核心に迫る設定など)を含んでいます。

まだクリアしていない方や、これからご自身で「奇跡の結末」を見届けたい方は、ぜひ愛乃ルートをクリアした後に、またここへ遊びに来てください。

ここから先は『anemoi』愛乃ルートのネタバレを含みます(クリックして読む)

🗺️ はじまりの風と、星が導く奇跡の航路

今回は、Key作品anemoi総羽愛乃の物語をテーマにした非公式イメージソング(インスパイア楽曲)

「夢のテイクオフ (初夏の風Ver.)」
「夢のバトン (夢幻ポップVer.)」
「風車の丘を越えて (ケルト・フォークVer.)」

制作裏話をお届けします。


先日、Key作品の最新作『anemoi』愛乃ルートをクリアしました。

本作は天才シナリオライター・麻枝准さんが不在ということもあり、プレイ前は期待不安が入り混じっていました。

果たして、泣ける作品なのだろうか?

と。


しかし、そんな不安は杞憂でした。

愛乃が故郷に帰ってからエンディングまで一気に駆け抜けましたが、涙が止まらず、愛乃ルートで大号泣させられました🥲

涙を拭いながら、

この感動を楽曲として形に残したい

と思いました。


そのきっかけは、大きく2つあります。

1つは、

愛乃ルートが与えてくれたこの圧倒的な感動が冷めないうちに、楽曲に変換して残しておきたかった

こと。

そしてもう1つは、ゲーム内の

愛乃ルートの地理的な設定

が、

私自身の魂のワールドマップ(アストロマップ)と完全に一致している

という不思議な事実に気づいたからです。


5人のルートの中から「真っ先にクリアしたい」と惹かれた愛乃の物語。

それは、

私自身の魂の原点である「アセンダントライン(北海道)」

からスタートし、

私が最高に輝ける人生の目標地点「太陽のMCライン(ウラジオストク)」

へと向かうフライトでした。


愛乃が黄色のマルコで飛んだ航路

は、

単なるゲームの設定

を超えて、

私自身の人生のコンパスをそのままトレースした『航路』だった

ことに気づきました。

📝 詳しくはこちらの記事へ👇

diary.kenichikamoi.com


🎧 完成した3つの世界線(楽曲バージョン)の紹介

同じ歌詞

という共通の軸を持ちながら、

アレンジを変える

ことで、愛乃の物語から「3つの異なる世界線」を描き出しました。

それぞれのYouTube動画と一緒に、こだわりのポイントをご紹介します。

🛩️『夢のテイクオフ (初夏の風Ver.)』

www.youtube.com

初夏の青空を駆け抜ける、爽やかな「風」

ティン・ホイッスル

フルート

という、

どちらも「息(風)」を吹き込んで鳴らす楽器

を主役に据えたアレンジです。


高音で一直線に突き抜ける「ティン・ホイッスル」

を、

柔らかい「フルート」

が優しく包み込みます。


この圧倒的な

「風属性」の音色

で、

愛乃が黄色のマルコに乗り込み、初夏の爽やかな風を切り裂いて大空へ飛び立つ、力強い飛翔の瞬間

を表現しました。

🪄『夢のバトン (夢幻ポップVer.)』

youtu.be

神秘的な夢の世界(カレイドワールド)からのバトンタッチ

島谷ひとみさんの名曲「YUME日和」

が持つ、

明るくも神秘的なファンタジー感

をヒントにアレンジしました。


エスニック系のパンフルート

オカリナの温かい音色

に、

軽快なアコースティックギター

を合わせました。


さらに、

「結晶(カレイド)」

という物語のキーワードから着想を得て、

「グロッケンシュピール(鉄琴)」

「ウィンドチャイム」

キラキラした装飾音を散りばめています。


夢の愛乃の魔法が優しく解けていくような神秘的な空間

と、

笑顔で背中を押してくれるような希望に満ちた空気感

を感じていただけたら嬉しいです。

🍀『風車の丘を越えて (ケルト・フォークVer.)』

www.youtube.com

anemoiの舞台「真澄町」の大地や風、木の温もり

1番の歌詞にある

「風車の丘」

という情景を、音楽ジャンルそのもので表現するアプローチに挑戦しました。


フィドル(バイオリン)

バウロン(民族打楽器)

アコースティックギター

が軽快に重なり合う

ケルト音楽

イメージしています。


RPGの「始まりの町」にいるような温かいノスタルジー

と、

これから始まる旅へのワクワク感

を同時に詰め込んでみました。


アイリッシュ音楽特有の

大地を踏みしめるような力強いリズム

空を駆け抜けるフィドルの音色

ケルト音楽に多い「タッタッタ、タッタッタ」という、スキップするような

三拍子系のリズム(6/8拍子)

を指定することで、まるで馬車に揺られているような、あるいは草原を軽快にスキップしているような心地よい揺れを生み出しています。


真澄町の人々に見守られながら始まる、

現実の愛乃さん」の壮大な冒険の幕開け

を表現した一曲です。


※本楽曲は、Key作品『anemoi』の登場人物・総羽愛乃の物語から深い感動を受け、一人のファンとして心からの感謝と敬意を込めて制作した非公式イメージソング(インスパイア楽曲)です。 公式企業・団体様とは一切関係ありません。


🪄 Suno AI「スタイルプロンプト」

ここからは、少しテクニカル制作の裏側(メイキング)のお話です。


Suno AI作曲をする際、曲のジャンル使いたい楽器を指定する

スタイルプロンプト(Style of Music)

という入力欄があります。


Key作品特有の

泣ける雰囲気(ノスタルジーや神秘性)

Suno AIに再現してもらうため、様々な「楽器」を試行錯誤しました。


🎼 Key作品らしさを引き出す楽器

楽曲の方向性を決める上で、大活躍してくれたのが以下の楽器たちです。

🎒 メロディカ(鍵盤ハーモニカ:melodica

学校の音楽室を思い出すような「青春・ノスタルジー」の音色。

日常曲感動的なシーンにスッと馴染みます。

🪗 アコーディオン(accordion

前回の記事で考察した

愛乃の故郷:ウラジオストク(ヨーロッパ風の街並み)

異国情緒を表現するのに最適です。

少しノスタルジックな田舎町の風景を優しく包み込んでくれます。

🍃 ティン・ホイッスル(tin whistle

RPGの村の曲や、大空を飛ぶシーンでよく使われる

高く澄んだ音色の縦笛

です。

「風」「飛行機」という『anemoi』のテーマを表現するにふさわしい

「風属性」の楽器

です。

🦢 オーボエ(oboe

「泣き」の表現

において右に出る者はいない、王道のエースと言われています。

ピアノストリングスと組み合わせることで、感動的なメインテーマを美しく奏でてくれます。


これらの楽器をコンボさせることで、

ノスタルジックな風車町(アコーディオン × オーボエ)

大空へ吹き抜ける初夏の風(ティン・ホイッスル × フルート)

など、意図した世界観Suno AIに細かく指示していきました。

⚠️ 「120文字制限」の罠

しかし、ここで一つにぶつかりました。

Suno AIスタイルプロンプトには、

「半角120文字まで」という見えない文字数制限

があります。

120文字を超えた部分はAIに無視されてしまうことが多い

ようです💦


最初は「あれもこれも!」と欲張ってたくさんの楽器曲調を詰め込んでいたのですが、後半に書いた一番重要な指示(例:transition to explosive rock = 爆発的なロックへの移行)AIに届かず、全く盛り上がらない曲が生成されてしまう事態に…。


そこで、

サポート役の楽器

を絞り、

メロディを引っ張る主役(リード楽器)

を1つか2つに厳選する

プロンプトの最適化(リファクタリング)

を行いました。


【最適化したプロンプト例(文字数クリア版)】

breeze pop, female vocal, glockenspiel, gentle flute, transition to explosive rock, dramatic crescendo, emotional(115文字)

このように

文字数を120文字以内に収める

ことで、Suno AIというコンパイラがこちらの意図を正確に読み取り、ラストのサビに向けて最高のエモーショナルな展開を生成してくれるようになりました。


⚙️ 歌詞の「デバッグ」作業

スタイルプロンプト

が完成したら、次はAIに歌ってもらう「歌詞」の入力です。


人間が読んで「感動する歌詞」が、そのままAIにとって「歌いやすい歌詞」とは限りません。

Suno AIに最高のパフォーマンスを発揮させるためには、

歌詞をAI向けに最適化する「デバッグ」や「リファクタリング」

の作業が必要不可欠です。

ここからは、私が実際に楽曲制作時に行ったデバッグをご紹介します。

📏 「文字数」7・7調の黄金律

Suno AIが最も得意とするのは、

「7文字・5文字」

「7文字・7文字」

で綺麗に整ったリズムです。

ここに文字数オーバー発音しにくい言葉が混ざると、AIの足がもつれてリズムが崩れてしまいます。


例えば、

サビ前の盛り上がり(Bメロ)の歌詞

ですが、最初はこう書いていました。

❌ 君と挑んだ(7) あの夏の空(7)
❌ 今はまだまだ(7) ひよっこだけど(7)
❌ 風を集めて(7) 黄色のマルコ(7)
❌ いつかはきっと(7) 世界へ飛び立つ(8)

一見すると文字数は綺麗に見えますが、AI目線では2つの「バグ(引っ掛かり)」があります。


1つは最後の

「飛び立つ(8文字)」

です。

サビに向けて一番勢いをつけたいダッシュの瞬間に1文字多いため、AI早口になってモタつくテイクになりがちでした。


もう1つは

「ひ・よ・っ・こ・だ・け・ど」

という

細かい破裂音と濁点の連続

です。

これも、滑らかなメロディに乗せづらい原因になるようです。


そこで、飛行機というテーマに合わせて、以下のように言葉をリファクタリング(修正)してみました。

⭕️ 君と挑んだ(7) あの夏の空(7)
⭕️ 今は小さな(7) 「翼だけれど」(7)
⭕️ 風を集めて(7) 黄色のマルコ(7)
⭕️ いつかはきっと(7) 空へ羽ばたく(7)

文字数をピッタリ合わせ、発音を滑らかにした

ことで、AIが全くモタつかず、サビに向けて美しくクレッシェンド(徐々に強く)してくれるようになりました。


ですが、愛乃

「ひよっこだけど」という等身大の可愛らしいニュアンス

はそのまま残したいと思い、今回は最小限の修正のみ行うことにしました。

⭕️ 君と挑んだ あの夏の空
⭕️ 今はまだまだ 「ひよっこだけど」
⭕️ 風を集めて 黄色のマルコ
⭕️ いつかはきっと 「空へ飛び立つ」

🎵「Aメロ」リズム改善

歌詞を書き始めた頃は、Aメロを次のように書いていました。

❌ 北の町から はじまりの風が吹く

Suno AIに歌ってもらうと、Aメロから言葉をタメてリズムがおかしいテイクが多かったので、

「はじまりの」

を削り、

「7・5」や「7・7」の黄金リズム

文字数を揃えてみました。

⭕️ 北の町から 風が吹く

また、

風車の「そば」で

という歌詞を

風車の「丘」で

に変えることで、情景のスケールを少し広げてみました。

🔥 ロックで感情を爆発させる「母音」の工夫

静かなポップスから激しいロックへ曲調が変わるシーン

で、Suno AI

「感情を爆発させて力強く歌ってほしい!」

という時に使える小技があります。


ラスサビの

夢のあなたに 出会えたから

のところですが、歌詞を書き始めた当初は

夢のあなたが 「いてくれた」から

と書いていました。


激しいビートに乗せる時、

「い・て・く・れ・た」

のように

口をあまり開かない母音(い段・う段)

が続くと、言葉のパンチ力が弱く、

楽器の音にボーカルが埋もれてのっぺりと聞こえやすくなる

傾向があります。


そこで、今回は

「で・あ・え・た・か・ら」

という言葉を採用しました。

「え」「あ」といった、

ボーカルが口を大きく開けて発声しやすい母音

を中心に構成されているため、

ロックの力強いメロディ

に乗せて、AIが思いっきり感情を込めてシャウトするように歌い上げてくれるようになりました。

⚠️ AIの暴走(処理落ち)を防ぐ言葉選び

Suno AIを使っていて、急に同じ言葉をループしたり、宇宙語を話し出したりする

「ハルシネーション」

を経験したことはありませんか?


実はこれ、

特定の「言葉の並び」

が原因だと言われています。


一番危険な

「ん(撥音)」

の直後に

「を・あ・い」

などの母音が続くパターンです。

❌ 「せきら"んう"ん(積乱雲)を」

このように音が繋がってしまうと、AI

発音の処理落ち

を起こしやすくなります。

「積乱雲」を 突き抜けて

という歌詞をAIに歌わせると、

❌ 「せきらんうん(積乱雲)"うん"を」

という「ハルシネーション」が発生するテイクが多発しました。


これを回避するため、

ストレートな情景描写

に置き換えました。

⭕️ 「嵐の雲」を 突き抜けて

「ん」排除したことで、AIが非常に滑らかに、かつ力強く歌い上げてくれるようになりました。

🎶 「Aメロ」リズム改善

サビ

「夢の続きへ」 進めないから

のところですが、歌詞を書き始めた当初は

「夢のままでは」 進めないから

と書いていました。


同じ音が連続すると、AIが早口に歌うテイクが多かった

ので、

❌ 夢のままでは

⭕️ 夢の続きへ

に変えることで、

「この優しい夢に、これ以上の続き(未来)はない」

という事実を強調し、Key作品らしい切なさを表現してみました。

🎬 エンディング(Outro)は文字数無視でOKか?

「すべての歌詞の文字数をキッチリ揃えないといけないのか?」

と思うかもしれませんが、例外もあります。

曲の終結部である [Outro]

は、「エンディングのスタッフロール」のような特別な空間です。


プロンプト

[fading like a gentle wind](優しい風のように消えていく)

と指示を出せば、AIビートの枠組みから外れてテンポを自由に揺らし、文字数を気にせず、言葉をたっぷりと伸ばしてくれます。


🌅 おわりに:夢のバトンを受け取って

夢の中の愛乃が繋いだ「夢のバトン」

現実の愛乃さんが見つけた「太陽」

Suno AIでメロディを紡ぎ、歌詞のデバッグを繰り返しながら、私の脳裏には常にあの「奇跡のエンディング」がフラッシュバックしていました。

ベッドの上で過ごし、飛行機に乗る夢はおろか、人生そのものを諦めかけていた「現実の愛乃さん」

彼女が、真澄町で過ごした「夢の中の愛乃」から力強い『夢のバトン』を受け取り、自らの足で歩き出し、大空へと飛び立つ——。


「飛行機乗りになって、世界中を旅しながら希望を探したい」

「夢の中の愛乃」が残したその言葉通り、「現実の愛乃さん」が希望に向かってテイクオフする姿に、何度思い返しても涙が止まりません😭


今回、Suno AIの力を借りて、私に圧倒的な感動を与えてくれた作品へのリスペクトを「音楽」という形で表現できたことは、本当に楽しくて、かけがえのない体験になりました。

この記事が、AI作曲に興味のある方や、Key作品の感動を自分なりの形で表現してみたいと思っている方の参考になれば幸いです🙌

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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