
🟢 はじめに
⚠️ 【ネタバレ注意】
この記事は『Kanon』月宮あゆルートの重大なネタバレ(物語の核心に迫る設定など)を含んでいます。
まだクリアしていない方や、これからご自身で「奇跡の結末」を見届けたい方は、ぜひ月宮あゆルートをクリアした後(またはアニメ視聴後)に、またここへ遊びに来てください。
今回は、私が初めて鑑賞した記念すべきKey作品であり、天才シナリオライター・麻枝准さんが手掛けた感動作『Kanon』への想いを、「Suno AI」という音楽生成AIを使って楽曲にしたお話をしたいと思います。
テーマは、物語のメインヒロインである「月宮あゆ」。
彼女の切なくも温かい物語を、いつか何らかの形で表現したいとずっと考えていました。
そんな中で出会ったSuno AIのおかげで、感動を「音楽」という形に変換できた瞬間と、その制作の裏側(プロンプトや作詞で工夫したこと)をご紹介します。
AI作曲に興味がある方の参考になれば幸いです🙌
❄️ 楽曲の核となるテーマ:「雪の下で春を待つ」
まずは、楽曲の土台となる「あゆの物語」を整理してみました。
『Kanon』は、雪解けを待つ厳しい冬の物語です。
あゆが探し求めていたもの。
それは祐一からもらった、3つの願いを叶える「天使の人形」でした。
彼女は自分の回復(命)ではなく、「大好きな祐一に笑顔でいてほしい」という無私の愛を最後の願いとして使います。
この美しい物語を、「厳しい冬(切ないバラード)」から「温かい春(希望のポップス)」への劇的な変化という形で楽曲に落とし込むことにしました。
📝 AIが歌いやすくなる「作詞」のコツ
あゆの魅力を伝えるため、作詞も工夫してみました。
🔹一人称は「ボク」で統一
夢が覚めると ボクは消える
詩を書き始めた頃は、一人称を「わたし」で作詞していましたが、「ボク」にすることで、祐一に語りかけているあゆの声が鮮明に浮かび上がってくるような気がして、一人称は「ボク」で統一することにしました。
🔹心地よい「七五調」のリズム
君には笑顔で いて欲しい (8・5)
完璧な七五調ではありませんが、日本の歌謡曲で好まれる「7文字・5文字」に近いリズムで言葉を整え、Suno AIが息継ぎ(ブレス)をしやすいようにスペースで区切りました。
雪道をサクサクと一定のテンポで歩くような心地よさが生まれます🐾
🤖 Suno AIにプロンプトで指示する
ここからは、実際にAIに作曲してもらうためのコツです。
🟦 途中で曲調を変える「舞台照明」テクニック
Suno AIは、途中で曲調をガラッと変えるのが少し苦手なようです。
そこで、歌詞の入力欄(Lyrics)のCメロの直前に、AIへの直接の指示(スタイルタグ)を忍ばせます。
[Tempo up, Hopeful Pop beat, Bright orchestration]
雪の下で 春を待つ
雪は静かに 溶けてゆき
こうすることで、まるで「舞台の照明がパッと明るくなるように」、AIがスムーズに冬から春へと曲調を切り替えてくれます💡
👨🍳 AIをコントロールする「黄金比」設定
Suno AIには「Style Influence」と「Weirdness」という2つの重要な数値があります。
「レストランのAIシェフ」に例えるとイメージしやすいかもしれません🍽️
🔹Style Influence(75〜85%)
プロンプト(レシピ)をどれだけ忠実に守るか。
数値を上げると、王道で泣けるストレートなメロディを作ってくれます。
🔹Weirdness(20〜30%)
数値を上げると予想外の展開になりますが、泣きゲー風の純粋なバラードを作りたい時は、あえて低めに設定して、シェフを「大人しく」させるのがコツです!
🎧 今回使用したプロンプト例
🔸transition to hopeful spring pop = 希望に満ちた春のポップスへの移行(ここが雪解けの合図です)
バラードからポップスへ明確に変化していく王道のプロンプトです。
Kanonの象徴でもある「オルゴール(music box)」の音色を最初に入れています。
🔄 迷子にならない「ガチャ」の回し方
Suno AIは、毎回ランダムな要素(シード値)で曲を作るため、「ガチャ」のような側面があると言われています。
「もっといい曲が出るかも…!」と沼にハマりがちですが、初心者の方におすすめしたい戦略があります。
それは、「数値をコロコロ変えずに、同じ設定で3〜5回ガチャを引く」ことです。
設定を毎回変えてしまうと、曲調が変わった理由が「数値をいじったから」なのか「ただのランダムなブレ」なのか分からなくなってしまいます。
まずは同じ設定で数回まわし、「Aメロは最高なのにサビが惜しい…」という曲が出たら、「Extend」機能を使ってそこから作り直すのが、名曲への一番の近道だと思います。
🎨 Adobe Firefly:サムネイル画像
今回は、冬から春へのコントラストを表現するために、「雪解けの境界」をテーマに、こんな感じのプロンプトで指示を出してみました。
まだ雪が残っている場所と、溶けて緑が顔を出している場所が混在している様子を表現しました。











🟦 おわりに
こうして、切ないオルゴールのイントロから始まり、最後は7年越しの奇跡を祝うポップスへと展開する楽曲『最後の願い』が完成しました。
▼今回制作した楽曲はこちら👇
※本楽曲は、Key作品『Kanon』の登場人物・月宮あゆの物語から深い感動を受け、一人のファンとして心からの感謝と敬意を込めて制作したインスパイア楽曲です。 公式企業・団体様とは一切関係ありません。
Suno AIは、自分の頭の中にある「イメージ」を、AIの力を借りて、音楽として形にできる素晴らしいツールだと思います。
この記事が、AI作曲に興味がある方の参考になれば幸いです🙌
Suno AIを活用した音楽制作のノウハウをまとめた初心者向けシリーズです。
【こんな記事をまとめています】
🎹 基礎的なプロンプトの書き方とコツ
🎹 「Extend機能」などを使った自然な楽曲展開の作り方
🎹 インスパイア楽曲の制作裏側(試行錯誤の記録)
音楽の専門知識がなくても大丈夫です。 プログラムと対話するようにAIへ指示を出し、あなただけのメロディを奏でるヒントをお届けします。