
🟢 はじめに
⚠️ 【ネタバレ注意】
この記事は『anemoi』淡雪ルートの重大なネタバレ(物語の核心に迫る設定など)を含んでいます。
まだクリアしていない方や、これからご自身で「奇跡の結末」を見届けたい方は、ぜひ淡雪ルートをクリアした後に、またここへ遊びに来てください。
ようやく、本当にようやく……淡雪ルートをクリアすることができました。
そして、その勢いと感動のまま、淡雪インスパイア楽曲の作曲に向けて動き出しました。
私にとって『anemoi』という作品の中で、
だとしたら、淡雪ルートは間違いなく
です。
❄️ 「絶対にクリアできない」と絶望した日々
正直に言いますと、淡雪ルートだけは、本当にクリアできないと諦めかけていました……。
過去のKey作品『Summer Pockets』と比べると、ここまで難しいと感じたルートは他にありません。
『anemoi』のどのルートよりもクリアが難しく、
全く分からず、完全にお手上げ状態で悔しい思いを味わいました。
何度も失敗を繰り返す中で気づいたことは、淡雪ルートの核心は
ということです。
妥協しそうになる場面で、あえて淡雪の美学である「美しさ」を勇気を出して否定すること。
そして
でした。
そして訪れる最大の山場が、星空の下での押し問答シーンです。
「泡宇宙を見たでしょ?」
「淡雪が醜くなる未来を見たでしょ?」
同じ選択肢が12回くらい連続で突きつけられるあのシーン。
途中で
と、心が折れそうになるほどの不安に襲われました。
これほどまでに長く、苦しく、選択の重みを突きつけられたからこそ……。
夕暮れの海辺で金平糖を投げ合うシーン。
そして、
では、もう涙が止まりませんでした。
画面の右上に
というレコードが表示された時の、あの深い安堵感と「やっとクリアできた……」という感無量な想い。
を何度も味わったからこそ、
今なら心から理解できます。
今回は、そんな長く苦しい道のりの果てに見つけた「泥だらけの奇跡」を、Suno AIを使って3つの異なる音楽ジャンルで表現してみました。
🎵 歌詞に込めたテーマ
今回の楽曲制作にあたり、全体のコンセプトを
に設定しました。
が、主人公の麦との交流で「人間の愛」を知り、
を受け入れ、最終的には
までの軌跡。
その感情のグラデーションを、楽曲の展開に合わせて歌詞に落とし込んでいきました。
🌌 序盤(Verse 1):完璧で美しい「観測者」
自然の恵みで生きる 地球の一部
歌い出しは、
から始まります。
特定の誰かを特別に愛することなく、
としてすべてを等しく愛する状態。
そんな淡雪の
を表現しました。
🌸 中盤(Pre-Chorus):小さな愛(クレオメ)と、崩れゆく恐怖
独り占めしたいという 小さな愛を
形が崩れてゆく この身体で
「消えるのがこわい」と ただ怯えていた
そんな葛藤の場面です。
に気づき始めたことで、完璧だった自分(エイドス)が崩れ、有限の命へと向かっていく。
が、初めて
という泥臭く人間らしい恐怖に震える様子を描いています。
※📝「エイドス」についての記事はこちら
🌠 サビ(Chorus):「美しい悲劇」の否定と、魂の叫び
……本当のわたしは、どうしたいの?
醜くなっても かまわない!
泡と消えても それでいいの!
ここが、あの「12回くらい続く押し問答」を乗り越えた後のシーンです。
という妥協(美しい悲劇)を自ら否定し、
と本音を叫ぶ瞬間を描写しました。
🌅 Cメロ〜大サビ(Bridge〜Last Chorus):美しき別れと泥だらけの奇跡
そして物語は、あの夕暮れの海辺へと向かいます。
ように、淡雪自身が消滅していく最も悲しく美しい別れのシーン。
淡雪が消える寸前に、麦から発せられた「家族になりたい」という言葉。
泥だらけの命で 生まれ直すの
世界で一番 美しくない顔で
大声で叫ぶの 「家族になりましょう!」
を脱ぎ捨てて、
涙でぐしょぐしょの笑顔で走り出す。
その最高の奇跡とハッピーエンドを経て、
最後は
へと静かに帰還していく構成に仕上げています。
🎶 Suno AIで作曲
今回の楽曲制作では、
というジャンルに挑戦し、Suno AIに細かな指示(メタタグ)を出して
を表現しました。
それぞれのバージョンでこだわった「プロンプト」の裏話をご紹介します。
🧊 テクノ版:氷のシステムから、熱い鼓動への変貌(世界で一番、美しくない奇跡)
このバージョンでは、
を音楽のジャンルそのもので表現することを目指しました。
序盤は、
と、
を指定しました。
としての、
を表現しています。
サビに向かって感情が溢れ出すと同時に、
というジャンルへ転調します。
アートコアとは、
エモーショナルな音楽ジャンルです。
📼 エモラップ版:引き算の美学で描く緊迫感(Cleome)
エモラップ版では、
の、あの息詰まるような緊迫感を表現しました。
に、
を組み合わせることで、あえて音の数を減らす「引き算の美学」を取り入れています。
の中で、
だけが「鮮やかな色」として浮かび上がるように描写しています。
特にこだわったのは、
です。
ここでSuno AIに
を指示し、
ことで、
ような、圧倒的な解放感を演出しました。
🟦 おわりに:悔いのない選択と、終わらない地図作り
淡雪ルートの楽曲とビジュアルを制作しながら、私の中でずっと反芻していたテーマがあります。
それは
ということです。
私たちの生きている現実の人生には、ゲームのようなやり直しのシステムはありません。
もし、淡雪ルートの選択の連続が、リアルな人生の出来事だったら……
絶対に途中で心が折れて、無難な道に妥協し、本当に悔いのない未来を作ることはできなかったと思います。
ゲームだからこそ、
その失敗から学んで、ようやくあの奇跡の結末に辿り着くことができました。
だからこそ、淡雪ルートは
と、自分の心に嘘をつかずに
を教えてくれたと思っています。
が、麦と、親友のつづらと共に歩む新しい日々。
真澄町の優しい風に包まれながら、3人の終わらない地図作りは、きっとこれからもどこまでも続いていくのでしょう。
この記事を最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。
ぜひ、彼らが歩んだ軌跡と奇跡を想いながら、3つの楽曲を聴いていただけると嬉しいです。